ラコイデア(岩兎《ヒラクス》の属)、バリポダ、トクソドンチア、アムブリポダ、リトプテルナ、アンキロポダ、コンジラルトラ(いずれも絶滅す)、奇趾《きし》、双趾の十類を分つ。このうち双趾類というは、足の趾《ゆび》が双足の中線の両方に相対して双《なら》びあるので、豹駝《ジラフ》、鹿、牛、羊、駱駝、豚、河馬《かば》等これに属す。奇趾類とはその足趾の内、人間の中指に相応するやつが左右整等で、その他のどの趾よりも大きいので、ここにチタノテレス(全滅)、馬類、獏《ばく》類、犀《さい》類の四部あり。馬類は過去世に多くの属類ありて、東西半球に棲んだが、馬の一属を除き、ことごとく死に絶えおわった。第二図[#図省略]ヒラコテリウムは、欧州と北米に、遺骨の化石を留むる下エオシーン期の馬で、前足に四、後足に三の趾ある事、大いに現存馬属諸種の足の端に、趾一つのみあると差《ちが》う。この物は、狐より大きくなかったらしく、諸有蹄獣の元祖と見做《みな》さるる、フェナコズスを去る事遠からずというから、まずは馬類中のもっとも原始的なものであろう。
現存する馬と同属ながら、過去世に栄えた現世化石となりおわったもの数あり。プ
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