めに布薩法を受くるかと問うと、我々竜に五事の苦しみあり、生まるる時、眠る時、婬する時、瞋《いか》る時、死ぬ時、本身を隠し得ず、また一日のうち三度皮肉地に落ち熱沙身を暴《さら》すと答う、何が一番竜の望みかと問うと、畜生道中正法を知らぬ故人間道に生まれたいと答う、もし人間に生まれたら何らを求むるかと問うと、出家が望みと答う、出家を誰に就《つ》いてすべきかと問うと、如来|応供《おうぐ》正※[#「彳+扁」、第3水準1−84−34]知、今舎衛城にあって、未度の者を度し未脱の者を脱したもう、君も就いて出家すべしと勧めたのでしからば還ろうと言うと、竜女彼に八|餅金《へいきん》を与え、これは竜金なり、君の父母|眷属《けんぞく》を足《みた》す、終身用いて尽きじと言い眼を閉じしめて神変もて本国に送り届けた、宅では商人の行伴《つれ》来りてこの家の子は竜宮へ往ってしもうたと報《しら》せたので、眷属宗親一処に聚《あつ》まり悲しみ啼《な》く、ところへまたかの者生きて還ったと告ぐる者あり、一同大歓喜で出迎え家に入って祝宴を張った、席上かの八餅金を出して父母に与え、これは竜金で截《き》り取って更に生じ一生用いて尽きず
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