ナ、作物はほとんど、取れなかったということです。
さて、その次の部屋に行くと、壁から天井から、くも[#「くも」に傍点]の巣だらけで、やっと人ひとりが出入りできる狭い路がついていました。私が入って行くと、
「くも[#「くも」に傍点]の巣を破っては駄目だ。」
と、いきなり大声でどなられました。それから、相手は私に話してくれました。
「そも/\くも[#「くも」に傍点]というものは、蚕などよりずっと立派な昆虫なのだ。くも[#「くも」に傍点]は糸を紡ぐだけでなく、織り方までちゃんと心得ている。だから、蚕の代りにくも[#「くも」に傍点]を使えば、絹を染める手数が省けることになる。」
そう言って、彼は、非常に美しい蠅をたくさん取り出して見せてくれました。つまり、くも[#「くも」に傍点]にこの美しい蠅を食べさせると、くも[#「くも」に傍点]の糸にその色がつくのだそうです。それに彼は、いろんな色の蠅を飼っていましたが、この蠅の餌として、何か糸を強くさすものを研究しているのでした。
それから私は、もう一人、有名な人を見ました。この人は、もう三十年間というものは、人類の生活を改良させることばかり、考
前へ
次へ
全249ページ中166ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
スウィフト ジョナサン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング