なる看板《かんばん》を上げたのでした、雑誌も既《すで》に売品《ばいひん》と成《な》つた以上《いじやう》は、売捌《うりさばき》の都合《つがふ》や何《なに》や彼《か》やで店らしい者が無ければならぬ、因《そこ》で酷算段《ひどさんだん》をして一軒《いつけん》借《か》りて、二階《にかい》を編輯室《へんしうしつ》、下を応接所《おうせつしよ》兼《けん》売捌場《うりさばきぢやう》に充《あ》てゝ、石橋《いしばし》と私《わたし》とが交《かは》る/″\詰《つ》める事にして、別《べつ》に会計掛《くわいけいがゝり》を置き、留守居《るすゐ》を置き、市内《しない》を卸売《おろしうり》に行《ある》く者を傭《やと》ひ其《その》勢《いきほひ》旭《あさひ》の昇《のぼ》るが如《ごと》しでした、外《ほか》に類《るゐ》が無かつたのか雑誌も能《よ》く売れました、毎号《まいがう》三千《さんぜん》づゝも刷《す》るやうな訳《わけ》で、未《いま》だ勉《つと》めて拡張《かくちやう》すれば非常《ひじやう》なものであつたのを、無勘定《むかんじやう》の面白半分《おもしろはんぶん》で遣《や》つて居《ゐ》た為《ため》に、竟《つひ》に大事《だいじ》を去
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