て、実に面目次第も御座いません。
折角の御言《おことば》で御座いますから、思召《おぼしめし》に甘えまして、一通りお話致しますで御座いますが、何から何まで皆恥で、人様の前ではほとほと申上げ兼ねますので御座います。
実は、只今申上げました三千円の費消《つかひこみ》と申しますのは、究竟《つまり》遊蕩《あそび》を致しました為に、店の金に手を着けましたところ、始の内はどうなり融通も利《き》きましたので、それが病付《やみつき》に成つて、段々と無理を致しまして、長い間に※[#「※」は「りっしんべん+(夢−夕)/目」、446−8]々《うかうか》穴を開けましたのが、積り積つて大分《だいぶん》に成りましたので御座います。
然《しか》るところ、もう八方|塞《ふさが》つて遣繰《やりくり》は付きませず、いよいよ主人には知れますので、苦紛《くるしまぎ》れに相場に手を出したのが怪我《けが》の元で、ちよろりと取られますと、さあそれだけ穴が大きく成りましたものですから、愈《いよい》よ為方御座いません、今度はどうか、今度はどうかで、もうさう成つては私も死物狂《しにものぐるひ》で、無理の中から無理を致して、続くだけ遣
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