の致すところと、自ら恨むよりは無いので、僕は生きながら腐れて、これで果てるのだ。君の親友であつた間貫一は既に亡き者に成つたのだ、とさう想つてくれ給へ。であるから、これは間が言ふのではない。君の親友の或者が君の身を愛《をし》んで忠告するのだとして聴いてくれ給へ。どう云ふ事情か、君が話してくれんから知れんけれど、君の躯は十分自重して、社会に立つて壮《さかん》なる働《はたらき》を作《な》して欲いのだ。君はさうして窮迫してゐるやうだけれど、決して世間から棄てられるやうな君でない事を僕は信ずるのだから、一箇人《いつこじん》として己の為に身を愛《をし》みたまへと謂ふのではなく、国家の為に自重し給へと願ふのだ。君の親友の或者は君がその才を用る為に社会に出やうと為るならば、及ぶ限の助力を為る精神であるのだ」
貫一の面《おもて》は病などの忽《たちま》ち癒《い》えけんやうに輝きつつ、如此《かくのごと》く潔くも麗《うるはし》き辞《ことば》を語れるなり。
「うう、それぢや君は何か、僕のかうして落魄《らくはく》してをるのを見て気毒《きのどく》と思ふのか」
「君が謂ふほどの畜生でもない!」
「其処《そこ》じや、
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