日−勹」)」、238−8]《ばか》なことを有仰《おつしや》つたものです」
 萎《しを》るる満枝を尻目に掛けて、
「もう可いから、早くお還り下さい」
 彼を喝《かつ》せし怒《いかり》に任せて、半《なかば》起したりし体《たい》を投倒せば、腰部《ようぶ》の創所《きずしよ》を強く抵《あ》てて、得堪《えた》へず呻《うめ》き苦むを、不意なりければ満枝は殊《こと》に惑《まど》ひて、
「どう遊ばして? 何処《どこ》ぞお痛みですか」
 手早く夜着《よぎ》を揚げんとすれば、払退《はらひの》けて、
「もうお還り下さい」
 言放ちて貫一は例の背《そびら》を差向けて、遽《にはか》に打鎮《うちしづま》りゐたり。
「私《わたくし》還りません! 貴方がさう酷く有仰《おつしや》れば、以上還りません。いつまでも居られる躯《からだ》ではないのでございますから、順《おとなし》く還るやうにして還して下さいまし」
 いとはしたなくて立てる満枝は闥《ドア》の啓《あ》くに驚かされぬ。入来《いりきた》れるは、附添婆《つきそひばば》か、あらず。看護婦か、あらず。国手《ドクトル》の回診か、あらず。小使か、あらず。あらず!
 胡麻塩羅紗《ご
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