ら、何日《いつ》でも御催促は出来るのです」
遊佐は拳《こぶし》を握りて顫《ふる》ひぬ。
「さう云ふ怪しからん事を! 何の為に延期料を取つた」
「別に延期料と云つては受取りません。期限の日に参つたのにお払が無い、そこで空《むなし》く帰るその日当及び俥代《くるまだい》として下すつたから戴きました。ですから、若《も》しあれに延期料と云ふ名を附けたらば、その日の取立を延期する料とも謂ふべきでせう」
「貴、貴様は! 最初十円だけ渡さうと言つたら、十円では受取らん、利子の内金《うちきん》でなしに三日間の延期料としてなら受取る、と言つて持つて行つたぢやないか。それからついこの間又十円……」
「それは確に受取りました。が、今申す通り、無駄足《むだあし》を踏みました日当でありますから、その日が経過すれば、翌日から催促に参つても宜《よろし》い訳なのです。まあ、過去つた事は措《お》きまして……」
「措けんよ。過去りは為んのだ」
「今日《こんにち》はその事で上つたのではないのですから、今日《こんにち》の始末をお付け下さいまし。ではどうあつても書替は出来んと仰有《おつしや》るのですな」
「出来ん!」
「で、金
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