りかかってる眼としまりのない薄い唇とを、まざまざと頭の中に描き出しながら、船の甲板の上に佇んで、朝日の光の下に茫と霞んでる青森の山々が、次第に後方へ遠く残されてゆくのを、ぼんやりと眺め耽った。



底本:「豊島与志雄著作集 第二巻(小説2[#「2」はローマ数字、1−13−22])」未来社
   1965(昭和40)年12月15日第1刷発行
初出:「女性」
   1924(大正13)年3月
入力:tatsuki
校正:門田裕志、小林繁雄
2007年8月22日作成
青空文庫作成ファイル:
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