夢のように、自分の後ろに覗いても底の知れない暗い大きいものを引きずっているように感じた。後頭部が石のように重いのを感じた。そして何かに喫驚して、ふと後ろをふり返ってみた。
底本:「豊島与志雄著作集 第一巻(小説1[#「1」はローマ数字、1−13−21])」未来社
1967(昭和42)年6月20日第1刷発行
初出:「早稲田文学」
1915(大正4)年1月
入力:tatsuki
校正:松永正敏
2008年10月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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