「ほんとに顔色が悪い! 今に病気になられるかもしれない。」
オーロラは答えていた。
「そのために私たちの結婚が遅れるようなことにならなければよいけれど!」
彼はそれを当然のことと思った。憐《あわ》れな子供たちよ! どうあっても彼らの幸福の邪魔となるものか!
しかし彼はずいぶん不注意だった。結婚の前々日――(彼はその数日間おかしなほどそわそわしていた。あたかも自分が結婚でもするようだった。)――ずいぶん馬鹿げたことをやって、また昔からの病気にかかってしまった。宿痾《しゅくあ》の肺炎が再発したのであって、広場の市[#「広場の市」に傍点]時代からかかり始めたものだった。彼は自分を馬鹿だとした。結婚が済むまでは倒れないぞと誓った。死にかかったグラチアが、音楽会の前日に、仕事や喜びから彼の気を散らさせないようにと、自分の病気を知らせなかったことを彼は思い浮かべた。そして今や、彼女が自分にしてくれたとおりのことを彼女の娘に――彼女に――してやるという考えが、彼を微笑《ほほえ》ました。それで彼は病気を隠した。終わりまでもち堪えるのは困難だったけれども、二人の子供の幸福を非常に喜んでいたので、長
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