かった。――彼は笑いながら、これは自然なことではないと言ったり、人生は自分のもとから去りつつあると言ったりした。
実際、彼はもはや以前のような元気をもたなかった。ちょっとした肉体上の努力にも、長く歩いたり早く馳《はし》ったりしても、疲れてしまった。すぐに息切れがした。胸が痛んだ。ときどき老友シュルツのことを考えた。彼は自分の気分を他人に話さなかった。話しても無駄《むだ》ではないか。ただ他人を心配させるばかりで、回復するというわけではない。そのうえ彼は、そういう不快な気分を真面目《まじめ》に気にかけてはいなかった。病気になることよりも、用心するように強《し》いらるることを、はるかに恐れていた。
あるひそかな予感によって、彼はも一度故郷を見たいという願いにとらえられた。それは一年一年と延ばしてきた計画だった。来年こそは……と考えてきた。そしてこんどはもう延ばさなかった。
彼はだれにも知らせずひそかに出発した。それは短い旅だった。クリストフは自分の求むるものをもう何一つ見出さなかった。この前ちょっと来たときに萌《きざ》していた変化は、もう今ではすっかり完了していた。小さな町は大きな工業
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