かった。
「手を取っててあげよう。」とクリストフは言った。
 彼は人生にたいする自分の現実的な悲壮な幻像の蓋《ふた》を少し開いて見せて面白がった。ジョルジュは後退《あとしざ》りをした。クリストフは笑いながら蓋を閉めた。
「どうしてそんなふうに生きてることができるんですか。」とジョルジュは尋ねた。
「僕は生きてる、そして幸福だ。」とクリストフは言った。
「いつもそんなものを見なければならなかったら、私は死ぬかもしれません。」
 クリストフは彼の肩をたたいた。
「それでいて剛の者と言うのかね!……じゃあ、もし頭がそれほど丈夫でない気がするなら、見なくってもいいよ。何もぜひ見なくちゃならないということはないからね。ただ前進したまえよ。しかしそれには、家畜のように君の肩に烙印《らくいん》をおす主長がなんで必要なものか。君はどんな合図を待ってるんだい。もう長い前に信号はされてる。装鞍《そうあん》らっぱは鳴ったし、騎兵隊は行進してる。君は自分の馬だけに気を配ればいい。列につけ! そして駆け足!」
「しかしどこへ行くんですか。」とジョルジュは言った。
「君の隊の目ざす所は、世界の征服なんだ。空気を占
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