んなことを私に話してきまり悪くないのかい。君は人に強《し》いられて私のところへ来たのかい。」
「いえいえ、そう思っちゃいけません……。ああ、あなたは私を怒っていますね。ごめんなさい……。まったく、私はうっかり者です。私をしかられてもいいが、恨んではいけません。私はあなたがほんとうに好きなんです。もし好きでなかったら、けっして来やしません。人に強いられたんじゃありません。第一私は、自分のしたいことをしか人に強いられやしません。」
「しようのない人だね!」とクリストフは我にもなく笑いながら言った。「そして音楽をやる計画は、いったいどうしたんだい。」
「ああ、やはり考えていますよ。」
「考えていたって進歩するものか。」
「今からやり始めるつもりです。この数か月間はできなかったんです、たくさん仕事があったんですから。でも今なら、ほんとに勉強してお目にかけます。あなたがまだ私を相手にしてくださるなら……。」
(彼は甘ったれた眼つきをしていた。)
「君は茶番師だ。」とクリストフは言った。
「あなたは私の言うことを真面目《まじめ》にとってくださらないんですね。」
「そうさ、真面目にとるものかね。」

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