、二十年後には自分がどうなるだろうかを強《し》いて見させられるのを、許しがたく思うものである。
クリストフはエマニュエルの心中を読み取ってみずから考えた。
「彼にも理由がある。人は各自に信念をもっている。人の信じてることを信じてやらなければいけない。未来にたいする彼の信頼の念を私は乱したくないものだ!」
しかし彼が眼前にいるだけでエマニュエルの心は乱れた。二つの人格がいっしょにいるときには、両者たがいにおのれを潜めようといかに努めても、常に一方は他方を圧迫し、そして他方は屈辱の恨みをいだくものである。エマニュエルの高慢心は、クリストフの経験と性格との優越に苦しめられた。またおそらく彼は、クリストフにたいしてしだいに愛情が生じてくるのを押えてもいたであろう……。
彼はますます粗暴になっていった。扉《とびら》を閉ざしてしまった。手紙をもらっても返事を出さなかった。――クリストフは彼に会うことを断念しなければならなかった。
七月の初めとなった。クリストフはパリーに数か月滞在して、多くの新しい観念を得たが友人をあまり得なかったことどもを、考えまわしてみた。赫々《かくかく》たるしかもば
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