う魅惑されたのだった。この上もなく純潔なおりの恋愛とも言えるもので、彼女はその娘を愛した。その娘から触《さわ》られるのを感ずると、息がつまるほど感動した。その娘の足に接吻《せっぷん》し、その娘の愛子となり、またその娘と結婚したかった。がその偶像は、やがて結婚し、幸福な目にも会わず、子供を一人もち、その子供も死に、自分も死んでしまった……。また十二歳のころ、同年配の他の娘にたいする恋。その娘はいつも彼女をいじめてばかりいた。悪戯《いたずら》な快活な金髪の娘で、彼女を泣かすのを面白がり、泣かしたあとではやたらに接吻してくれた。二人はいっしょに、架空的な未来の計画をいろいろたてていた。がその友は、なぜか突然に、カルメル会の尼となってしまった。幸福に暮らしているそうだった……。つぎには、ずっと年上のある男にたいする深い情熱。この情熱についてはだれも知らなかったし、当の男でさえもそれを知らなかった。しかし彼女はそこで、献身の熱誠を、情愛のいろんな宝を、費やしたのだった……。それから、なおも一つの情熱、こんどは向こうから彼女を愛していた。しかし彼女は、妙な臆病《おくびょう》さのために、自信の念の乏
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