クリストフに代わって勇敢に答弁し得る唯一の者――オリヴィエは、当時彼から離れていて、彼を忘れてるかのようだった。それでクリストフは、敵と賞賛者との手中にあった。その賞賛者どもも、争って彼に害ばかり与えていた。クリストフは厭《いや》になって、少しも答え返さなかった。大新聞を足場として彼に下されてる判決文、無知と自身の無事とから来る傲慢《ごうまん》さをもって芸術を指導せんとする、僭越《せんえつ》な批評家どもの判決文、それを彼は読んでも、ただ肩をそびやかしながら言った。
「俺《おれ》を裁《さば》くがいい。俺も貴様を裁いてやる。百年たってから顔を合わせようじゃないか!」
 しかし当分のうちは、悪口が時を得ていた。そして公衆は例によって、それらのもっともくだらない破廉恥な非難を、ただ呆然《ぼうぜん》として迎えていた。
 クリストフは、自分の地位がかなり困難になってることに気づかないらしく、ちょうどそういうときに自分の出版者とも仲違《なかたが》いした。とは言え彼は、そのヘヒトを恨む筋はないはずだった。ヘヒトは彼の新しい作品を几帳面《きちょうめん》に出版してくれたし、商売にかけては正直だった。もちろ
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