、僕が狂人のように立ち去ったのを恨まないでくれたまえ。僕はまったく狂人だ。それは君も知ってることだ。しかししかたがない。僕は僕以外のものになり得ないのだ。君の親切な待遇を感謝する。ほんとうにうれしかった。しかし君、僕は他人といっしょの生活に適してる人間ではない。生活にさえ適してる人間かどうか、怪しいくらいだ。片隅《かたすみ》に引きこもっていて、人々を愛する――遠くから愛するのが、僕には適当なのだ。そのほうが用心深いやり方だ。人々をあまり近くで見ると、僕は人間|嫌《ぎら》いになる。しかも僕は人間嫌いにはなりたくないのだ。僕は人間を愛したい、君たちをみんな愛したい。ああ僕はどんなにか、君たちみんなに善をなしたいことだろう! 君たちを――君を、幸福ならしめることが僕にできるなら! おう僕はどんなにか喜んで、僕のもち得るすべての幸福をもその代わりに投げ出すだろう!……しかしそれは僕の力に及ばない。人はただ他人に道を示すことができるばかりだ。他人に代わってその道を歩いてやることはできないのだ。人は各自にみずから自分を救うべきである。君自身を救いたまえ。君たち自身を救いたまえ! 僕は深く君を愛して
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