いねい》中の悪戯《いたずら》仲間の一人で、芝居小屋の門番の息子《むすこ》が、禁ぜられていたのを破って、彼女を芝居の試演に連れていった。二人は場席の奥の暗い所にはいり込んだ。薄暗い中に輝いてる舞台の神秘さ、役者たちが言ってる魔法的な不可解な事柄、女役者の女王めいた様子――実際この女優は伝奇的な通俗悲劇《メロドラマ》の中の女王を演じていた――それらに彼女は心打たれた。感動のあまりぞっと凍えきり、胸がひどく動悸《どうき》した……。「そうだわ、そうだわ、いつかこんなになってやらなけりゃ!……なあに、あの人だってこんなになってるから、私にだって……。」……その試演が済むと、彼女はどうしても晩の公演が見たかった。友がそこから出て行くのを止めないで、自分もあとについて出るふうをした。それからまたもどってきて、芝居小屋の中に隠れた。腰掛の下にうずくまって、埃《ほこり》に咽《む》せ返りながら、三時間もじっとしていた。そして公演が始まりかけ、観客がやって来たので、彼女は隠れ場所から出ると、災難にもつかまえられてしまって、人々の嘲笑《ちょうしょう》のうちに、恥ずかしくも追い出され、家に連れもどされ、ひどく打
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