たん》なき批評を元気に言ってきかした。かくて多くの恨みを買った。怜悧《れいり》な人々がなすように、何か一派の援助をつないでおくだけの用心をさえしなかった。こちらから称賛してやれば向こうでもこちらを称賛するような芸術家らを、彼は自分の周囲にたやすく見出せたはずである。あとで称賛してもらうつもりで向こうから先に称賛してくる者さえあった。彼らは自分がほめる者を一つの債務者だと見なし、時期が来ればいつでもその債権の償却を要求し得ることと考えていた。それはうまく投じた資金であった。――しかしクリストフを相手にしては、投じそこなった資金と言うべきだった。クリストフは少しも償却しなかった。さらにいけないことには、彼は自分の作をほめてくれる連中の作を、凡庸《ぼんよう》だと思うだけの厚顔をそなえていた。彼らは口にこそ言いはしなかったが、それを深く根にもって、次の機会には仕返しをしてやろうと誓っていた。
 クリストフは多くの拙劣なことをなしたが、リュシアン・レヴィー・クールとの喧嘩《けんか》はことに拙劣だった。彼は至るところにレヴィー・クールを見出した。そして、外見上意地悪いことは少しもせず、彼よりもいっ
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