た居間の中にとじこもり、孤独の苦しみにひざまずいて祈る様子を、もしあなたが御覧なすったら!……」
「そんなこともあるんですか。」とクリストフはあきれたように言った。「え、苦しむことが、そんなに苦しむことが?」
コレットは答えなかった。しかし彼女の眼には涙が出て来た。彼女は微笑《ほほえ》もうとした。そしてクリストフに手を差し出した。彼は心を動かされてその手をとった。
「かわいそうに!」と彼は言った。「苦しいんなら、そんな生活から脱するために、なぜ何にもしないんです?」
「どうせよとおっしゃるのですか。どうにも仕方ないじゃありませんか。あなたがた男の方は、のがれることもできますし、なんでも勝手なことがおできになります。けれども私たちは、社交上の務めと楽しみの範囲内に、永久に閉じこめられています。それから出ることができません。」
「われわれ同様にあなたがたが自分を解放することを、だれが妨げるものですか。あなたがたが自分の好きな仕事をして、われわれのように独立できる仕事をするのを、だれが妨げるものですか。」
「あなたがたのようにですって? まあ、クラフトさん! あなたがたの仕事だって大して独
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