の秘法をクリストフから説明してもらおうとしたことがあった。)――が今では、ベートーヴェンの魂の偉大さやワグナーの肉感性などが、フランス音楽にたいして有する関係は、画家のモデルとその肖像画との関係以上のものではないと、彼に証明したがっていた。
「それは、」とクリストフはついに我慢しかねて答えた、「美しい肉体も君にとっては、大なる情熱と同じく芸術的価値をもっていないということを、証明することになるんだ。憐《あわ》れな男だね!……偉大なる魂の美が、それを反映する音楽の美を増すと同じように、完全な顔だちの美は、それを描く絵画の美をいかに増すかを、君は思いいたらないのか。……憐れな男だね!……職業だけにしか君は興味をもたないのか。細工さえうまくいっておれば、その意味なんかは君にはどうでもいいのか。……憐れな男だね! 演説者が何を言ってるかは聴《き》きもせず、その声の響きばかりを聴き、意味もわからずにその身振りをながめ、そしていかにもりっぱにしゃべると感心する奴《やつ》があるが、君もそういう連中なのか。憐れな男だ、憐れな男だ!……馬鹿な奴だな!」
しかしクリストフをいらだたせたのは、単に某々の理
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