校であった。校長は機敏な人で、音楽家ではなかったが、クリストフの現状をもってしては、ごく安い金で役だたせることができると見抜いたのだった。彼は愛想はよかったが金払いはけちだった。クリストフがおずおず異議をもち出すと、校長は親切そうな微笑を浮かべて、クリストフにはもはや公の肩書がないから、これ以上を要求することはできないものだと言い聞かした。
なさけない仕事だった。生徒らに音楽を教えることよりもむしろ、彼ら自身や両親に彼らが音楽を知ってるとの空想をいだかせることだった。最も大事な事柄は、一般公衆の列席が許される儀式のために、彼らを歌えるように仕込むことだった。方法などはどうでもよかった。クリストフは厭《いや》になってしまった。職務を尽くしながら、有益な仕事をしてると考える慰謝さえも得られなかった。本心では偽善として自責の念を覚えた。彼は子供らにもっと確実な教育を授け、彼らに真面目《まじめ》な音楽を知らせ愛させようと試みた。しかし生徒らはそんなことを気にもかけなかった。クリストフは自分の考えをよく聞かせることができなかった。彼には権威が欠けていた。そして実際、彼は子供らを教育するような性
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