れを見て彼女は、彼を野蛮なチュートン人だとし、彼のために骨折るのはまったく無駄なことだと言った。
二人はいっしょに小さな客間へ上がっていった。そこには食卓が用意されていた。彼とコリーヌとの食器があるばかりだった。仲間の人たちはどこへ行ったのかと、彼は尋ねないではいなかった。コリーヌは平気な身振りをした。
「知らないわ。」
「いっしょに食事をしないんですか。」
「ええちっとも。芝居で顔を合わせるだけでたくさんよ。……ほんとに、食卓でまでいっしょにいなけりゃならないとしたら!……」
それはドイツの習慣とはまるで異なっていた。彼は驚くとともに面白く思った。
「あなたたちは、」と彼は言った、「社交的な国民だと思っていたが。」
「そんなら、」と彼女は言った、「私は社交的でないんでしょうか。」
「社交的というのは、社会のうちに生活するということです。こちらでは、たがいに顔を合わせなければなりません。男も女も子供も、生まれた日から死ぬ日まで、それぞれ社会の一部をなしている。すべては社会のうちでなされる。人は社会とともに食ったり歌ったり考えたりする。社会が嚔《くしゃみ》をすれば、人もそれとともに嚔
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