ィ人[#「かの優しきレヴィ人」に傍点]と言い、新聞紙に帰せらるる錯誤を新聞機関の欄内に毒を注ぐ欺瞞[#「新聞機関の欄内に毒を注ぐ欺瞞」に傍点]と言い、その他種々の言い方を持っている。――ところで弁護士はまず林檎《りんご》窃盗の件の説明より初めた。美しい語法においては説明に困難な事がらである。しかしベニーニュ・ボシュエもかつて祭文のうちにおいて一羽[#「一羽」に傍点]の牝鶏《めんどり》の事に説きおよぼさなければならなかった、しかも彼はみごとにそれをやってのけたのだった。今弁護士は、林檎の窃盗は具体的には少しも証明せられていない旨を立論した。――弁護人として彼がシャンマティユーと呼び続けていたその被告は、壁を乗り越えもしくは枝を折るところをだれからも見られたのではない。――彼はただその枝(弁護士は好んで小枝[#「小枝」に傍点]と言った)を持っているところを押さえられただけである。――しかして彼は、地に落ちているのを見いだして拾ったまでだと言っている。どこにその反対の証拠があるのか? ――おそらくその一枝はある盗人によって、壁を越えた後に折られ盗まれ、見つかってそこに捨てられたものであろう。
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