とおりにいたしますわ。今私はあまり勝手でした。あんな大きい声を出したりなんかして、お許し下さいな。大きい声を出すのは悪いことだとよく知っております。けれど、ねえあなた、私はほんとにうれしいんですわ。神様は御親切です。マドレーヌ様は御親切です。まあ考えてみて下さい、あの方は私の小さなコゼットを引き取りにモンフェルメイュへ行って下すったんですもの。」
彼女は横になった。修道女に自ら手伝って枕を直した。そして、サンプリス修道女からもらって首にかけていた小さな銀の十字架に脣《くちびる》をつけた。
「あなた、」と修道女は言った、「これから静かにお休みなさい。もう口をきいてはいけませんよ。」
ファンティーヌは汗ばんだ両手のうちに修道女の手を取った。修道女は彼女のその汗を感じて心を痛めた。
「あの方は今朝パリーへ発《た》たれたのでしょう。ほんとうはパリーを通る必要はないんです。モンフェルメイュは向こうから来ると少し左の方にそれてます。あなた覚えておいででしょう、昨日私がコゼットのことを話しますと、じきだ[#「じきだ」に傍点]、じきだ[#「じきだ」に傍点]、とおっしゃったのを。私をびっくりさせよう
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