れ、刑に処せられ、卑賤《ひせん》と醜悪とのうちに余生を終わろうとしている! それでよし。汝は正直な人間となっておれ。市長のままでおり、尊敬すべきまた尊敬せられた人としてとどまり、町を富まし、貧者を養い、孤児を育て、幸福に有徳に人に称賛されて日を過ごせ。そしてその間に、汝がここで喜悦と光明とのうちにある間に、一方には、汝の赤い獄衣をつけ、汚辱のうちに汝の名をにない、徒刑場の中で汝の鎖を引きずってる者がいるだろう。そうだ、うまくでき上がったものだ。惨《みじ》めなる奴《やつ》!」
彼は額《ひたい》から汗が流れた。彼は荒々しい目つきを二つの燭台の上に据えた。その間にも彼のうちで語る声はやまなかった。声は続けて言った。
「ジャン・ヴァルジャン! 汝の周囲には多くの声あって、大なる響きを立て、大声に語り、汝を頌《たた》えるであろう。それからまただれにも聞こえぬ一つの声あって、暗黒のうちに汝をのろうであろう。いいか、よく聞くがよい、恥知らず奴《め》! すべてそれらの祝福は天に達せぬ前に落ち、神の処までのぼりゆくのはただ一つののろいのみであろう!」
その声は、初めはきわめて弱く、彼の本心の最も薄暗
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