かるものか。彼さえもどうやらこの町を去りたがっている。そしてそれもみなひとりでにそうなったことで、私はそれに何の関《かかわ》りもないのだ。そうだ、それに何の不幸な事があろう。おそらく私を見る者は、私に非常な災いが起こったと思うかも知れない。が結局、何人《なにびと》かの上に災いがあるとしても、それは少しも私のせいではない。すべては天意によってなされたのだ。明らかに天はそれを欲したからだ。天の定めることを乱す権利が私にあろうか。今私は何を求めようとするのか。何に私は干渉しようとするのか。私に関係したことではないのだ。なに、私は満足でないと! しからば何が私に必要なのか。長い年月望んでいた目的、夜半の夢想、天へ祈っていた目的物、安全、私は今それを得たのだ。それを欲するのは神である。私は神の意志に反しては何事をもなすべきでない。そして神は何ゆえにそれを欲するのか? 私が初めたことを継続させんがため、私に善をなさせんがため、他日私をして偉大な奨励的実例となさんがため、私がなした悔悛《かいしゅん》と私が立ち戻った善行とにはついに多少の幸福が伴ったということを言い得んがためだ! 先刻、あの善良な司祭
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