ないのを知って、「餓鬼」も大きくなって「たくさん食う[#「たくさん食う」に傍点]」ようになったからと言って月に十五フランを要求し、もし応じなければ子供を送り返すと言って脅かした。彼は叫んだ。「女に勝手にされてたまるものか。隠していやがるところへ子供をたたきつけてやるばかりだ。も少し金を出させなけりゃ置かない。」で母親は十五フランずつを払った。
年々に子供は大きくなっていった、そしてその苦しみもまた増していった。
コゼットはまだ小さい時には、他の二人の子供の苦しみの身代わりであった。少し大きくなってくると、言いかえれば五つにもならないうちに、彼女は女中となってしまった。
五つで、そんなことがあるものか、と言う人があるかも知れない。が、悲しいかな、それは事実である。世の中の苦しみは幾歳からでも初まる。孤児で泥棒になったデュモーラルという者の裁判が最近にあったではないか。法廷の記録によれば、はや五歳の時から彼は世の中にただひとり者であって、「生活のために働きそして窃盗をなしていた。」
コゼットは言いつけられて、使い歩きをし、室や庭や往来を掃除し、皿を洗い、荷物を運びまでした。テナルデ
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