前の二人の子供に劣らなかった。上等のリンネルの帽子をかぶり、着物にはリボンをつけ、帽子にはヴァランシエーヌ製のレースをつけていた。裳《も》の襞《ひだ》が高くまくられているので、ふとった丈夫そうな白い腿《もも》が見えていた。美しい薔薇《ばら》色の顔をして健康そうだった。頬は林檎《りんご》のようでくいつきたいほどだった。その目については、ごく大きくてりっぱな睫毛《まつげ》を持ってるらしいというほかはわからなかった。子供は眠っていたのである。
 子供はその年齢特有な絶対の信頼をこめた眠りにはいっていた。母親の腕は柔和である、子供はそのなかに深く眠るものである。
 母親の方は見たところ貧しそうで悲しげだった。またもとの百姓女に返ろうとでもしているような女工らしい服装をしていた。まだ年は若かった。あるいはきれいな女であったかも知れないが、その服装ではそうは見えなかった。ほつれて下がっている一ふさの金髪から見ると、髪はいかにも濃さそうに思えるけれど、あごに結びつけたきたない固い小さな尼さんのような帽子のために、すっかり隠されていた。美しい歯があれば笑うたびに見えるのだが、その女は少しも笑わなかった
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