え。」
「まずキッスで初まるんだ。」とブラシュヴェルが言った。
「額にだよ。」とトロミエスはつけ加えた。
 皆めいめい荘重に自分の女の額にキッスを与えた。それから口に指をあてながら、四人とも相続いて扉《とびら》の方へ行った。
 ファヴォリットは彼らが出て行くのを見て手を拍《たた》いた。
「そろそろおもしろくなってきたわ。」と彼女は言った。
「あまり長くかかってはいやよ。」とファンティーヌは口の中で言った。「みんな待っているから。」

     九 歓楽のおもしろき終局

 若い娘たちは、後に残った時、二人ずついっしょになって窓の手すりにもたれ、首をかがめ窓から窓へ言葉をかわして、なおしゃべっていた。
 彼女らは四人の青年が互いに腕を組んでボンバルダ料理店から出てゆくのを見た。彼らはふり返って、笑いながら女たちに合い図をし、毎週一回シャン・ゼリゼーにいっぱいになるそのほこりだらけの日曜の雑沓《ざっとう》のうちに姿を消した。
「長くかかってはいやよ!」とファンティーヌは叫んだ。
「何を持ってきてくれるんでしょう。」とゼフィーヌは言った。
「きっときれいなものよ。」とダーリアは言った。
「あ
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