わたしの心は
みんなわたしの目の中に、
ほんにかわいい
お前の足が出てるから。
[#ここで字下げ終わり]

 ただファンティーヌだけはぶらんこに乗らなかった。
「あんなふうに気取ってるのはあたし大きらい。」とファヴォリットはかなり手酷《てひど》くつぶやいた。
 驢馬《ろば》をすてても、やはりまたおもしろかった。彼らは船でセーヌ河を渡り、パッシーから歩いてエトアール市門まで行った。読者は記憶しているであろうが、彼らは朝の五時から起き上がっていたのである。けれども、「なあに日曜には[#「日曜には」に傍点]疲《くたび》れることなんかないわ[#「ることなんかないわ」に傍点]、」とファヴォリットは言った、「日曜には疲れもお休みだわ[#「日曜には疲れもお休みだわ」に傍点]。」そして三時ごろに、楽しみに夢中になってる四組みの男女は、ロシアの山をかけおりた。ロシアの山というのは、当時ボージョンの高地に立っていた奇妙な建造物で、シャン・ゼリゼーの並み木の上にその波状をなした線が見えていたものである。
 時々ファヴォリットは叫んだ。
「そしてびっくりするようなものというのは! あたしそれを早く知りたい
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