うせよと言うんですか[#「どうせよと言うんですか」に傍点]。あの司教たちは殿様なんです[#「あの司教たちは殿様なんです」に傍点]。それに私の方は貧しい田舎者の司教にすぎません[#「それに私の方は貧しい田舎者の司教にすぎません」に傍点]。」
事実を言えば、彼は人々から喜ばれなかったのである。種々な変わったことのうちでも、ある晩最も高位な仲間の一人の家に行った時、彼はこんなことをうっかり言ったらしい。「まことに美しい掛け時計、美しい絨緞《じゅうたん》、美しい召し使いの服装である。こんなものはどんなにかわずらわしいにちがいない。おお私はこんな贅沢物なんかは実にいやである。それは絶えず私の耳にこうささやく。飢えている人たちがいる、凍えている人たちがいる、貧しい人たちがいる、貧しい人たちがいるのだ。」
ついでに言うが、贅沢を憎むことは知的の嫌悪《けんお》ではないだろう。かかる嫌悪のうちには芸術の嫌悪が含まれるようである。さりながら教会の人々の間においては、演戯典例を除いては、贅沢は一つの不正である。それは実際においてあまり慈善的ならぬ習慣を示すがように見える。栄耀《えいよう》なる牧師というも
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