いさんとが切ってたべた時、そのパンはどちらかといえば、ぱさぱさしていて、皮が固くて、うまくなかったのに、今度は、まるで焼いてからまだ幾時間もたっていないかのように、軽くて、しめり気があるのでした。テイブルにこぼれた屑をたべてみると、今までにパンをこんなにおいしいと思ったことがないほどいい味がするので、おばあさんは、ほとんど自分がこねて焼いたパンとは思えないくらいでした。しかし、ほかのパンである筈はありませんでした。
 おう、しかし、蜂蜜と来たら! 僕はここで、それがどんなにいい匂いがして、どんなにいい色をしていたかを、くどくどと説明したりしないで、そっとしておいた方がいいかも知れません。その色は、少しもまじりけのない、澄み切った金の色で、匂いといったら、千も花を集めたようでした。それも、地上の花園に咲く花ではなくて、蜜蜂が雲の上高く飛んで行かなくては、見つからないような花の匂いです。ここにただ不思議なのは、それほどいい匂いで、凋《しぼ》む日もなく咲きほこる花壇にとまりながら、蜜蜂がフィリーモンの庭にある巣などへ、よくもまあ帰って来たものだということです。こんな結構な蜂蜜は、誰もまだ、た
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