方が無理だと思うんだがね。わしの方がお前よりもずっと早く、お前のいとこの王様のところへ、金の林檎を持って行けはしないかね? 陛下がそんなにお待ちかねなんだから、わしは出来るだけ大股で行くことをお前に約束するよ。それにまた、わしはちょっと今のところ、空を背負込《しょいこ》もうなんて気はないね。』
 そこでハーキュリーズは、じれったくなって来て、大きく肩をすぼめました。もうそろそろ暗くなりかかっていたので、その場にいたら、お星様が二つ三つその座からころがり出すのが見えたでしょう。地上の人はみんなびっくりして上を向いて、次には空が落ちて来はしないかと思いました。
『おう、そんなことをしちゃいけない!』巨人アトラスは、大きな声で吼えるように笑って言いました。『わしはこの五百年間にだって、そんなに沢山の星を落っことしはしなかったよ。わしほど長い間そこに立っているうちには、お前も辛抱というものを覚えて来るようになるだろう!』
『なんだと!』ハーキュリーズはひどく腹を立てて叫びました、『君は僕にいつまでも、この重いものを背負《しょ》わしとくつもりか?』
『そのことについちゃ、いずれ日を改めて相談する
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