て、足にみずかきがついていて、頤に一束の海藻みたいなものが生えた人間の姿に返りました。
『一体、あなたはわたしにどんな御用があるんです?』「老人《オウルド・ワン》」は息がつけるようになるとすぐ、そう叫びました。というのは、そんなにいろいろほかのものに、次から次へと化けることは、まったく骨の折れる仕事でしたから。『どうしてわたしをそんなにきつく締めつけるんです? すぐ放して下さい、でないと、あなたを非常に失礼な人だと思いますよ!』
『僕の名はハーキュリーズというのだ!』と、力持の見知らぬ人は割れるような声で言いました。『君がヘスペリディーズの庭への一番の近道を教えてくれるまでは、決して手を放してやらないぞ!』
 老人は彼を押《おさ》えている人の名を聞いた時、これはもう彼の知りたがっていることは何でも教えないといけないということを、すぐにさとりました。前にも言ったように、「老人《オウルド・ワン》」は海に棲んでいて、ほかの、海で暮らす人達と同じように、どこでも歩き廻っていました。勿論、彼はハーキュリーズの評判は度々聞いていて、彼が世界の至る処で常にすばらしい事をやっていることや、彼が一旦やろ
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