とつかまえていらっしゃい!』彼女はほほ笑みながら叫んで、その注意を一層よく頭に入れさせるために指を上げて見せました。『どんなことが起っても、びっくりしちゃいけませんよ。ただ彼をしっかりと、つかまえていらっしゃい、そうすれば彼はあなたの知りたいことを教えてくれるでしょう。』
ハーキュリーズは重ねて彼女に礼を言って、旅をつづけました。一方娘達の方は、また楽しい花環つくりの仕事をやり出しました。彼等はハーキュリーズが行ってしまった後も、長い間彼の噂をしました。
『あの方が百の頭をもった竜を退治て、三つの金の林檎を持ってここへ帰っていらしったら、あたし達の一番美しい花環をかぶらせて上げましょうよ、』と彼等は言いました。
その間に、ハーキュリーズは、丘や谷を越え、淋しい森を抜けて、どんどん旅をつづけました。時々彼は棍棒を高く振り上げて、樫の大木を一打ちでたち割ってしまいました。巨人や怪物と闘《たたか》うことが彼の一生の仕事だけに、心は彼等のことで一杯だから、おそらく大きな木までが巨人や怪物のように見えたのでしょう。そして、ハーキュリーズは彼の引受けたことをやりとげようと、大変はりきっていたの
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