のところへ飛んで来て、「わざわい」に刺されて赤くなったところを、ちょっと指でおさえると、すぐにその痛みは消えてしまいました。それから、彼女がパンドーラの額《ひたい》に接吻すると、彼女の傷もまた、同じようになおってしまいました。
 こうした親切をつくしてくれたあとで、その光を帯びた見知らぬ人は、愉快そうに子供達の頭の上を飛び廻って、大変やさしく彼等を見たので、彼等は二人とも、箱をあけたことはそう大して悪くもなかったという気がして来ました。というは、もしもあけていなかったら、このうれしい訪問者までが、あのお尻に螫《はり》を持った小悪魔達にまじって、箱の中に閉じ込められていなければならなかったでしょうから。
『美しい方、一体、あなたは誰なの?』とパンドーラは尋ねました。
『わたしを「希望《ホウプ》」と呼んでいただきましょう!』とその明るい人は答えました。『そしてわたしはこんな陽気な者ですから、人達に対して、あの大勢のいやな「わざわい」の埋合《うめあわ》せをつけるために箱の中に入れられたんです。どうせ「わざわい」は人達の間にまき散らされることになっていたんですからね。決して恐れることはありませ
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