て警部の背後には、明かに刑事と思われる二人の人物がいかめしい顔をして突っ立っているのを見たのである。
「星田君! 気の毒だが警視庁まで来て貰おう」
警部は重々しい口調でそういった。
「ナ、何んのためです!」
星田代二は辛うじて扉《ドア》の側で身を支えた。
「何のため? それは今更説明する迄もあるまい。宮部京子|殺《ごろし》の嫌疑者として――」
底本:「「探偵クラブ」傑作選 幻の探偵雑誌8」光文社文庫、光文社
2001(平成13)年12月20日初版1刷発行
初出:「探偵クラブ」
1932(昭和7)年11月号
入力:川山隆
校正:noriko saito
2008年4月8日作成
青空文庫作成ファイル:
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