して運び、ヒスパニオーラ号の到着する二箇月前から、宝はそこに安全にしまってあったのである。
医師は、あの攻撃のあった日の午後に、この秘密をベン・ガンから聞き出すと、また、その翌朝、碇泊所に船のいなくなったのを見ると、シルヴァーのところへ出かけて行って、今ではもう無用のものになった例の海図を彼にやり、――ベン・ガンの洞穴にはガンが自分で塩漬にした山羊の肉が十分に貯えてあるので、シルヴァーに食糧もやり、――柵壁から二つ峯の山まで安全に移る機会を得るために何もかもやってしまった。その山の方にいれば、マラリヤに罹る恐れもないし、金の番をすることも出来たからである。
「君について言えばね、ジム、」と先生が言った。「私はそうしたくはなかったんだ。だが私は、義務を守っている人たちにとって一番いいと思ったことを、したのだよ。で、君がその人たちの中の一人でなかったとすれば、それはだれの咎《とが》だったろうかね?」
その朝、海賊どもが先生のために怖しい失望をすることになっているので私がその捲添えを喰うに違いないということに気がつくと、先生は洞穴までずっと駆け通しで帰り、船長を護るのに大地主さんだけを残
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