る薬を飲んだ後でぺっぺっと唾を吐いていたが、医師のそう言い出した言葉を聞くなり真赤な顔をしてくるりと振り向き、「いけねえ!」と叫んで口ぎたなく罵った。
 するとシルヴァーが平手でぴしゃりと樽を叩いた。
「黙れ!」と彼は呶鳴《どな》って、ほんとうに獅子のようにあたりを見※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]した。「先生、」とそれから彼はいつもの調子で言葉を続けた。「わっしは、あんたがこの子を可愛《かえぇ》がっていなさることを知ってるんで、そのことを考えていたんでさあ。わっしらはみんなあんたの御親切をほんとに有難く思っていますし、御覧の通りにあんたを信用していて、薬を酒みてえに飲んでます。で、わっしはこうしたらみんなに都合がいいだろうと思うんですがねえ。ホーキンズ、君は若《わけ》え紳士として名誉にかけての約束って奴を俺《わし》にしてくれねえか、――生れは貧乏だが、お前は若え紳士だからな、――逃げ出さねえという、名誉にかけての約束をしてくれねえかい?」
 私はすぐにその誓約をした。
「では、先生、」とシルヴァーが言った。「あんたはあの柵の外側へちょいと出て下せえ。そうして下さりゃ、あっし
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