にコニャックを注いだ。
「兄弟、飲まねえか?」と彼が尋ねた。そして私が断ると、「じゃあ、自分だけで一口やるぜ、ジム。」と言った。「己は一|杯《ぺえ》やらなきゃならねえんだ。面倒な事を控えてるんでね。面倒な事って言えば、あのお医者はどうして己に海図をくれたんだろうな、ジム?」
 私の顔はありありと不審の色を浮べたので、彼はその上尋ねる必要のないのを見て取った。
「ああ、そうさ、でもくれたんだよ。」と彼は言った。「あれにゃきっと何か訳があるぜ、――あれにゃあ確かに何か訳がな、ジム、――いいにしろ悪いにしろ。」
 そして彼はまたそのブランディーを一口飲んで、最も悪い事を予期している人のように、大きな薄色の頭を振った。

     第二十九章 再び黒丸

 海賊どもの会議はしばらく続いていたが、やがて一人の者が小屋へ入って来て、私の眼には何となく皮肉に見える、さっきと同じ例の敬礼をまたやってから、ちょっとの間|松明《たいまつ》を貸して貰いたいと頼んだ。シルヴァーは簡単に承諾した。するとその使者は再び出て行き、後には私たちが暗闇《くらやみ》の中に残された。
「そうら、そろそろ騒ぎが起って来るぜ、
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