らくの間落ちてごく弱くなり、潮流が次第にヒスパニオーラ号を※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]して、船は中央を舳《へさき》にしてゆっくりと回転し、ついには船尾を私に向けた。船室の窓はやはり開《あ》けっ放しになっており、テーブルの上に懸っているランプは昼になってもまだやはりともれていた。大檣帆は旌旗のようにだらりと垂れた。潮流がなかったなら船はちっとも動かなかったのだ。
 それまでしばらくの間は私は船と遠ざかってさえいた。が、こうなって来ると、努力を二倍にして、もう一度船に追いつこうとし始めた。
 もう船から百ヤードとないところまで来た時に、突然また風が吹いて来た。船は左舷に風を受け、身を屈めて燕のようにすっと波を掠めながら再び動き出した。
 私は最初は絶望しかけたが、すぐにそれは喜びに変った。船は※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]って私に舷側《ふなばた》を向け、――なおも※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]って、私との距離を半分、それから三分の二、それから四分の三と縮めて来た。竜骨前端部の下で波が白く泡立っているのが見えた。革舟の中の私の低い位置からは、船は非常に高
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