註六八)をまだ見ていなかったが、その後になって見たことがある。それで、ベン・ガンのボートを一番はっきり説明するには、かつて人間の造った最初の最もまずい革舟のようなものだと言えばいいと思う。しかし、それは革舟のあの大きな便益は確かに持っていた。すなわち、極めて軽くて持ち運び易いのである。
 さて、もうボートを見つけてしまったのだから「私も今度だけは隠れ遊びもたんのうしたろうと思われるだろう。けれども、それまでの間に、私は別の考えを思いつき、それがとてもやりたくなっていたので、たといスモレット船長にさえ逆《さから》ってでもそれを実行したろうと思う。それは、夜陰に乗じてそっと海へ乗り出し、ヒスパニオーラ号の錨索を切って、どこでも流れ着く処へ船を坐礁させようというのであった。私は、謀叛人どもが、その朝撃退されてからは、錨を揚げて海へ出て行くことを何よりも望んでいるものと、すっかりきめこんでいた。で、それを邪魔してやるのは面白いことだろうと思った。そして、あのように番人どもに一艘のボートも残しておかないのだから、それはほとんど危険なしに出来そうだと考えたのである。
 私は真暗《まっくら》になるの
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