》を賭けるよ。」と先生は言った。
水夫たちの挙動はボートの中では驚くべきものであったとするなら、彼等が船へ帰って来た時にはそれはほんとうに険悪なものとなって来た。彼等は甲板のあちこちに寝ころんで呶鳴《どな》りながら話し合っていた。ほんのちょっとした命令が出されたところが、脹《ふく》れっ面《つら》をし、不承不承にぞんざいにそれをやった。実直な船員までがかぶれたに違いない。船中には他の者を匡正してやる者が一人もいなかったからである。暴動が雷雲のように私たちの上に覆いかかっていることは明かだった。
そして、この危険を看て取った者は、私たち船室《ケビン》の連中ばかりではなかった。のっぽのジョンはあっちの群からこっちの群へと熱心に歩き※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]って、頻りに忠告をしていた。手本としてはだれもそれ以上は示せないくらいであった。彼はまったくいつにもないほどいそいそとしていて慇懃だった。だれに対してもにこにこしていた。何か言いつけられると、ジョンは、この上もなく快活に「はいはい!」と言いながら、直ちに自分の※[#「木+裃のつくり」、第3水準1−85−66]杖をあてた。
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