これはずいぶん悪い徴候だなと私は思った。というのは、その日までは船員は任務を活溌に喜んでやって来たのだからである。が、島が見えるともう訓練の綱が弛んでしまったのだ。
 入って行く間中、のっぽのジョンは舵手《かじとり》のそばに立って船の操舵を指揮していた。彼はその水路を自分の掌のように知っていた。そして、舷側《ふなばた》にいて測鉛で水深を測っている男がどこでも海図に記《しる》してあるよりも水が深いと言ったけれども、ジョンは一度も躊躇しなかった。
「退潮《ひきしお》で底がぐうっと洗い流されてるんだよ。」と彼は言った。「で、この水路はまあ言わば鋤で掘り出されてるようなものなのさ。」
 私たちはちょうど海図に錨の記してある処に投錨した。一方は本島、もう一方は骸骨島で、どちらの岸からも三分の一マイルばかりのところだった。海底は綺麗な砂であった。錨を投げ込むと、鳥の群《むれ》がぱっと飛び立って森の上をぐるぐる※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]りながら啼き叫んだ。けれども一分とたたないうちに再び舞い降りて、すべてがもう一度ひっそりとした。
 その場所はまったく陸で囲まれており、森で埋ったよ
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