彼の生き残っている友人との交際を、前と同じように熱望したかどうかは、疑わしい。彼はその友人のことを好意をもって考えた。しかし、彼の思いは不安で恐ろしいものだった。いかにも彼は訪ねには行った。が面会を断わられて却ってほっとしたかも知れない。おそらく、心の中では、すき好んで自分をとじこめている人の家の中へ通されて、気心の知れない隠遁者と向いあって話すよりも、広々とした都会の空気と音響とに取巻かれて、戸口の段のところでプールと話している方がよいと思ったかも知れない。実際、プールも大して愉快な知らせを持合わせなかった。博士はこの頃では前よりも一そう実験室の上の書斎に閉じこもり、時々はそこで眠ることさえあったらしい。彼は元気もなく、大へん無口になり、読書もしなかった。何か心にかかることがあるらしかった。アッタスンはいつもいつもこういう変らぬ報告を聞かされるので、だんだんと訪問するのを少なくするようになった。
窓際の出来事
ある日曜日、アッタスン氏がエンフィールド氏と一緒にいつもの散歩をしているときに、偶然またあの横町を通りかかった。そして、例の戸口の前へやって来ると、二人とも立ち
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