と二人の親交は彼の予想していたよりは美しいもののように思われた。それで彼は今まである疑惑を抱いていたのをすまなく思った。
「この封筒があるかね?」と彼は尋ねた。
「焼いてしまったのだ、つい何の気もなしにね、」とジーキルが答えた。「でもそれには消印はなかったよ。その手紙は手渡しされたのだ。」
「僕にこれを預けて一晩考えさせてくれないか?」とアッタスンが尋ねた。
「君に何もかもそっくり僕のかわりに判断して貰いたいのだ、」というのがその返事であった。「僕は自分に信頼を失ってしまったのだ。」
「では、考えてみよう、」と弁護士が答えた。「ところでもう一言《ひとこと》きくがね。君の遺言書にあの失踪のことについて書かせたのはハイドだったのだね?」
 博士は急に気が遠くなりそうな様子であった。彼は口を堅く閉じてうなずいた。
「そうだろうと思っていた、」とアッタスンが言った。「彼は君を殺すつもりだったのだ。君は危いところを助かったのだよ。」
「僕はそれよりはもっとずっと重大な経験をしたのだ、」と博士は重々しい口調で答えた。「僕はある教訓を得たのだ、――おお、アッタスン、何という教訓を僕は得たことだろう!
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