て、湯《ゆ》ともいはず、ふツ/\と太儀《たいぎ》さうに呼吸《いき》を向《むか》ふへ吐《つ》くわさ。
(何《なん》でございますか、私《わたし》は胸《むね》に支《つか》へましたやうで、些少《ちつと》も欲《ほ》しくございませんから、又《また》後程《のちほど》に頂《いたゞ》きましやう、)と婦人《をんな》自分《じぶん》は箸《はし》も取《と》らずに二《ふた》ツの膳《ぜん》を片《かた》つけてな。」
第二十一
「頃刻《しばらく》悄乎《しよんぼり》して居《ゐ》たつけ。
(貴僧《あなた》嘸《さぞ》お疲労《つかれ》、直《す》ぐにお休《やす》ませ申《まを》しませうか。)
(難有《ありがた》う存《ぞん》じます、未《ま》だ些《ちツ》とも眠《ねむ》くはござりません、前刻《さツき》体《からだ》を洗《あら》ひましたので草臥《くたびれ》もすつかり復《なほ》りました。)
(那《あ》の流《なが》れは其麼《どんな》病《やまひ》にでもよく利《き》きます、私《わたし》が苦労《くらう》をいたしまして骨《ほね》と皮《かは》ばかりに体《からだ》が朽《か》れましても半日《はんにち》彼処《あすこ》につかつて居《を》りま
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