最も近い所から改善し得ない人は倫理的に弱い人だといわれます。この意味から、男女道徳について現に非難すべき所を持っている人は、一国の政治に与《あずか》り、全日本人の生活の改善を討議する代議士の聖職から当然除外さるべきものであろうと考えます。少くともこういう条件を反省して見るまでに選挙界の倫理観念が緊張することを私は祈って置きます。(一九一七年四月)
[#地より1字上げ](『大阪毎日新聞』一九一七年二月二七日―三月四日)


底本:「与謝野晶子評論集」岩波文庫、岩波書店
   1985(昭和60)年8月16日初版発行
   1994(平成6年)年6月6日10刷発行
底本の親本:「愛、理性及び勇気」阿蘭陀書房
   1917(大正6)年10月初版発行
入力:Nana ohbe
校正:門田裕志
2002年5月14日作成
2003年5月18日修正
青空文庫ファイル:
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